せなどすブログ

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彼氏のことを「彼」と呼ぶのはなぜ?

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彼氏のことを「彼」と呼ぶのは、最近の流行なのでしょうか。ここ1年くらいで、よく聞くようになったけれど、それはそういう風潮なのか、それとも大人になるとそう呼ぶものなのか、どっちなんでしょう。

私のなかではどうしても、「彼氏 = Boyfriend」「彼 = He」。だから、恋人という意味をあらわすのに、「彼」という言葉を使われると、なんとなく引っかかってしまいます。

「彼」の方がこなれた感じ

一方で「私の『彼』がね〜」という話し方をされると、ああ、これがいわゆる「こなれ感」というやつかと、ひどく納得したりもしています。

ちなみにこなれ感とは、「知識・技術などがすっかり身について運用自在となる」(岩波国語辞典より引用)という意味の「こなれる」という言葉を使った造語です。

もしかして、この「こなれ感」を演出するために「彼氏」じゃなくて「彼」という言葉を使うんですかね?ファッション業界では空前の「こなれ」ブームですから、その余波がこんなところにもあらわれているのかもしれません。

それで、わたしも「こなれ感」を出してみようと思って「私の『彼』がね〜」と言って話してみました。口に出す前は、ついに私も「こなれ系」女子の仲間入りだ!と思ってウキウキしていたのに、実際に言ってみたらやっぱり何かが違う気がしました。

というか、すごく、くすぐったい気持ちになってしまった。私、ぜんぜん「こなれ」てなかった。

自然と身ぶり手ぶりが増えたよね。海外ドラマかな?ってくらいに手ぶった。そしたら「こなれる」どころか胡散臭くなっちゃったよね。

やっぱり私には「うちの彼氏がさ〜」の方が合ってるみたいです。それじゃ、教室の床にあぐらをかいてだべっていた女子高生のころから、何も変わらないのだけれど。

もしかしたら、こなれ感を演出したいと思っている女子が、オシャレと同じ感覚で彼氏のことを「彼」と呼ぶのかもしれません。

 「彼」の方が上品な感じ

それだけではなんとなく腑に落ちなかったので、別のアプローチからも考えてみました。

それは「彼」という言葉の抽象性。「彼氏」という言葉からは、特定の誰かをあらわす生々しさを感じますが、一方の「彼」という言葉は、ふわっとしていて、とらえどころのないような印象を受けます。

これはきっと「彼」という言葉が代名詞であるのに対して、「彼氏」という言葉が名詞だからかなと推察します。(「彼氏」という言葉にも代名詞の要素はあるけれど一般的ではないと思います。)

振り返ってみると、彼氏のことを「彼」と呼ぶのに違和感を感じたのは、自分の彼氏に対して言われたときでした。

たとえば、おっとりした子や上品な感じの子が「私の『彼』がね〜」と話し出しても、別段変わったことはない。それがデフォルトな感じがします。これは「こなれ感」とはまた違う要素かもしれません。

彼女たちは「彼氏」という生々しい言葉に、いやらしさや汚らわしさを感じ取っているのでしょう。だから、つつましやかな日本人らしく「彼」という抽象的な言葉に変換してしまうのではないでしょうか。

とくに言いたいことはないです

それで、何が言いたいの?って感じですが、ずっと気になっていたことだったので、ただ自分なりに考察してみたかっただけです。

あと、明らかに「お前それデフォルトじゃないだろ」って感じの女子が「私の『彼』がね〜」なんて言っていたら要注意。そいつは言葉をもアクセサリーにしてしまうのです。

そういうときは顔面にパンチを喰らわせてやりましょう。